Sunny Track House(サニートラックハウス)|LIFE LABEL大解剖 vol.05 〜趣味人たちの過ごし方〜
LIFE LABELのオリジナル住宅の魅力を徹底解剖する本連載。第5回は、日本を代表するセレクトショップ「BEAMS」から生まれた外遊びのプロ集団「HAPPY OUTSIDE BEAMS」がプロデュースした「Sunny Track House(サニートラックハウス)」を引き続きフィーチャー。番外編となる今回は、音楽や映画といったカルチャーを生業にする趣味人2組に、「Sunny Track House」での過ごし方を妄想してもらいました。
趣味と日常をシームレスに繋ぐ家での過ごし方。
「LIFE LABEL」と「HAPPY OUTSIDE BEAMS」が作ったSunny Track Houseは、生活の拠点であるのと同時に趣味の拠点にもなる、まさに外遊びと日常が融合した家。その大きな目玉といえば、個室やバスルームなどを1階に集約することで得た、2階にある広々としたLDKとバルコニーだ。それを個性豊かな2人の趣味人なら、どんな風に楽しむのか。
パンと映画を“アラカルト”で楽しむパーティー。
- 有坂 塁(キノ・イグルー主宰)
- ありさか・るい|2003年に移動映画館「キノ・イグルー」を渡辺順也氏とともにスタート。東京を中心に、全国各地のカフェや雑貨店、美術館、屋外のスペースとあらゆる場所で映画上映イベントを開催。映画パンフレット愛好家としても活動中。
- Instagram - @kinoiglu
屋外・室内を問わず、全国のあらゆる空間で上映を行う移動映画館「キノ・イグルー」を主宰する有坂さんが提案するLDKでの過ごし方は、2週に渡って開催する映画パーティーだ。
「1週目は、まずリビングにて翌週開催する野外シネマの上映作品を決めるためのパーティーをしたいです。揃えるのは、10店舗のパンと10本の映画の予告編。パンは参加者がさまざまな種類を持ち寄り、映画の候補はテーマを決めて家主が選出します。例えば“Back to The 80’s”とか。さまざまな映画の予告編を楽しみながら、ああでもない、こうでもないと2週目の上映作品を決める夜にしたい。予告編の鑑賞はプロジェクターではなく、あえてテレビでギュッと集まってワイワイするイメージです。大画面は、翌週のお楽しみに残しておきたいですね」
「各自がおすすめするパン屋で、2,000円分程度のパンを購入してもらい、それを大きなテーブルいっぱいに並べて、食べ放題のようにしたい。お店の雰囲気が分かるように、必ずショップカードももらってくるのもポイントです。それに合うワインもあると、なおいいですね」
なぜパンの持ち寄りかというと、幅広い味と食感を楽しめるからという有坂さん。たくさんの人とたくさんのパンを並べても窮屈にならない39.74㎡の広々としたSunny Track Houseのリビングを存分に活用した、パン好きには夢のようなグッドアイデアだ。
満天の星空のもと、大スクリーンで映画が楽しめる家。
本番となる映画パーティー第2部。日頃から移動映画館を開催する有坂さんらしい本格的なこだわりも交え、細やかに妄想してもらった。
「音響は、バルコニーを囲むように4台のスピーカーを設置。ご近所対策として1台からのボリュームは抑えつつ、どの席にもバランスよく音が届くよう音響設計を行います。包み込まれるような椅子に座りながら、映画と星空が同時に楽しめる素敵な映画空間に。来客の集合は夕方に設定。日が暮れるまでの時間は、映画音楽のみのプレイリストを流し、お酒を楽しむ。そして、バルコニーの端に設置されたオリジナル・スクリーンで、1週間前にみんなで決定した映画を鑑賞。上映前後は拍手で始まり、拍手で終わる。鑑賞後にはピザを注文して、映画の余韻に浸りながら、熱々のピザを楽しむのも良いですね」
鑑賞前から観賞後の楽しみまで、すべてがセットになった有坂さんらしい映画パーティーの楽しみ方。
スクリーンと椅子さえあれば、そこは映画館。スクリーンが無くても、DIYでオリジナルのものを作成してしまえばいい。
「オリジナルのスクリーンがあることで、“スクリーンのあるおうち”と地域のアイコン的な存在にもなれるかもしれない。椅子は快適な座り心地のNychair X(ニーチェアエックス)を、色取り取りで用意。軽くて好きな場所に持ち運べるし、座ると後傾姿勢になり、頭まで預けられるところがポイントです」とバルコニー映画館のおすすめアイテムも教えてくれた。
室内のLDKスペースとシームレスに繋がっているので、上映前後の飲食や片付けなども手軽に行える点も、雰囲気づくりへのノイズにならなくていい。夏の気持ちのいい夜などに行えば、きっと何事にも変え難い映画体験ができるはずだ。
フェス会場を回遊して楽しむ、あの喜びを家でも。
- 津田 昌太朗さん(Festival Life 編集長)
- つだ・しょうたろう|世界最大級の音楽フェス「グラストンベリー」に参加したことがきっかけで脱サラし、イギリスに移住。海外フェスを横断する「Festival Junkie」プロジェクトを立ち上げ、現在は日本最大級の音楽フェス情報サイト「Festival Life」の代表を務める。
- https://www.festival-life.com/
続いて話をしてくれたのは、「Festival Life」の代表を務める津田さん。世界中のフェスを知り尽くした彼が、音楽フェスのライブ配信を利用したSunny Track Houseでの理想の過ごし方を提案してくれた。
「最近はコーチェラやフジロックをはじめ、国内外のフェスによるライブ配信が増えています。現地に行けないときは、家族や友人と配信を観ることもあるので、広い空間を利用して、 定期的にフェスのウォッチングパーティーをできる家にしたい。例えば、コーチェラだと6チャンネルを同時配信しているので、リビングの大きいスクリーンはメインステージ、キッチンでは料理をしながらタブレットでサブステージを視聴。また、バルコニーにはアウトドアチェアを設置しつつ、モニターにてダンスステージを流すなど、家の中を移動したら別のライブ配信を楽しめる形にしたいです。ドレスコードはフェスTシャツで、 フードもフェスによく出店しているお店のものをデリバリーして気分を上げたいですね」
広いスペースを生かし家の中をフェス会場にし、その上ステージ毎に分けるという斬新なアイディアを提案してくれた津田さん。Tシャツやフード以外にも、あるとよりフェスの気分を楽しめるアイテムも教えてくれた。
「写真はシカゴのロラパルーザで購入した大きめのボトルです。世界中のフェスでいろいろなグッズを集めているのですが、ボトルやリサイクルカップはフェスの個性が出る定番アイテムですね。また、広い家に引っ越したら必ず買うと決めているのが、Bang&OlufsenのBeoplayA9というスピーカー。デンマークのフェスに参加したときに宿泊先で見つけてひと目惚れしました」
広いバルコニーは憩いのスペースとしてだけでなく、時には仕事場として使うなんて選択肢もある。
「バルコニーはハンモックを設置して、週末は子供とゆったり過ごせる空間に。平日は、自宅でポッドキャストやラジオの収録を行うこともよくあるので、天気のいい日には仕事場として、バルコニーを活用してみたいです。マイクとPCを設置して即席の野外スタジオにするのも、雨や風除け用のタープの下にテーブルとチェアを設置して、常設スタジオ風にするのもいいですね。いつの日か、アーティストを招いてのトーク&アコースティックライブ(自宅フェス)ができる日が来るかも?と夢が膨らみます」
フェスが仕事であり、ライフスタイルの中心である津田さん。普段の生活の中にもフェスらしい要素を盛り込むことで人生がより楽しくなりそうと話す。
「国内の様々なフェス会場でもよく見かけるHammock2000。広いバルコニーを手に入れたら、ハンモックがある暮らしにチャレンジしてみたいですね」
趣味の可能性を拡張する空間。
有坂さんや津田さんのような趣味人にとって、「Sunny Track House」は好きなものとの向き合い方の可能性を広げてくれるような場所。家の中で得たインプットが、また外での活動に発揮され、その逆もまたある。そういういい循環関係がこの家には流れている気がした。
- Illust/NONCHELEEE
- Text/Sota Nagashima
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