- xiangyu(ミュージシャン)
- しゃんゆー|1994年生まれ。文化服装学院卒業。2018年、スカウトによりアーティスト活動をスタート。楽曲制作やライブ活動のほか、洋服作りのプロジェクトや映画『ほとぼりメルトサウンズ』の出演など、幅広く活躍している。
- instagram - @xiangyu_dayo
部屋の決め手は、流れる空気の良さ。
「内見したときに、流れる“気”がよさそうだったから」という理由で部屋を決めたというミュージシャンのxiangyuさん。当初の希望よりも、間取りや平米数などは狭くなってしまったが、それよりも空気の良さにピンときた。その勘はたしかで、生活スタイルにも合っているし、とても居心地がいい。今までは2年で引っ越しを繰り返してきたが、ここが初めて契約更新した部屋。3年目になる。
部屋で気に入っているのは、家具などのモノが揃っていないところ。部屋作りにおいて、色やテイストなどを揃えたりすることでまとまりが生まれるが、xiangyuさんはそういったことをあえてしていない。
「友人にもらったものや、実家から持ってきたものなどの寄せ集めだけれど、そのちぐはぐな感じがとても気に入っています」
日常生活も、楽曲制作も、ひとつの部屋で。のんびり過ごすオフのときは、ベッド兼ソファの上に腰掛けたり、寝転がったりしながら、テレビで映画を観たり、大好きな本を読んだりしている。オンのスイッチを入れるのは、デスクに向かうとき。
オン・オフの切り替えはどうしているのだろうか。
「椅子に座るかどうか、ですね。だから狭いながらもいくつか椅子を置いて、作業するときは背筋を伸ばして椅子に座ります。ベッド兼ソファの上は、気持ちが安らぐので、来客があったときもその上におぼんを置いて、おやつを一緒に食べたりします。角が好きなので、ひとりのときはだいたい部屋の隅っこにいますよ(笑)。たくさんの家具に囲まれることは好きではないので、ランプの上にトレーを置いたりして、スペースを省略、テーブル代わりにしたりもします」
MY CLOSET〜私収納空間
個性的なファッションが魅力のxiangyuさんだが、クローゼットは意外にもシンプルですっきり。というのも、手持ちのアイテムの2/3は、実家に預けているのだという。
「服が多いと衣替えでトランクルームなどを借りるかたもいると思うのですが、わたしはそれを実家に送っています(笑)。学生時代に制作した衣装も、ものすごくたくさんあるんです。そのほか、シーズンものではあるけど、頻度がそれほど高くないものは押し入れへ。ベッドの下も収納スペース。気に入ってよく着るものは、ラックにかけるなどして見せる収納しています」
服を家に迎えるとき、手持ちの服とどうやって合わせようということは、一切考えないというxiangyuさん。「まず直感で、かわいい!好き!と思ったら買って、コーディネートはあとで考えます。部屋のテイスト同様に、ちぐはぐなこともあるけれど、それが自分らしいかなって思っています。ただし、試着はマスト。ネットで見ていいなと思っても、必ず店に足を運びます」
MY FAVORITE〜わたしのとっておき
そんなxiangyuさんの、特にお気に入りのアイテム5つを見せてもらった。
AVERYのベスト
「パターンがおもしろいな、子ども用かなって思って試着したら、犬用でした(笑)。まさか犬用とは思わなかったのですが、デザインも他になさ過ぎて。一枚あればいろいろなレイヤードのスタイリングが組めるので、すごく気に入っています」
地図柄のセットアップ
「古着屋さんに他のものを探しにいったのですが、そのとき壁にディスプレイされていて、店に入った瞬間目に入りました。試着したらぴったりで! 古着でジャストサイズに出会うこともなかなかないので、少し高かったけれど、気に入りすぎて、思い切って購入しました。」
〈DOVE〉のTシャツ
「古着屋さんのインスタグラムで見て、“これを着られるのはわたししかいないだろうな”と思ってお店に行きました(笑)。試着したら、袖丈も着丈もサイズ感がぴったりで。わたしはころころメイクも髪型も変わるので、似合うかどうかは着てみて確かめます」
〈SONY〉のバッグ
「一種のコレクター気質というか、メモリアルアイテムを収集するクセがあって。企業ロゴものも好きで、見つけると買っちゃいます。これはブラジルワールドカップのもの。これを持ってハイブランドのパーティへ行ったりも。日常使いしては、洗濯機でガシガシ洗っています」
〈DIOR〉×〈NIKE〉のシューズ
「貴重なアイテムなので、外で履いたら追い剥ぎに遭うっていう噂を聞いて(笑)、それは嫌だからあんまり履けてないんです。ゲストで呼んでいただいたショーや舞台挨拶のときなど、大事なときに登場させています。スニーカーも大好きで、手入れしながら愛用しています」
間に合わせで買うのではなく、直感で好きだと感じたものだから、メンテナンスを施して、長く使い続ける。xiangyuさんのときめきポイントとユニークな感性を垣間見ることができた。
- Photo/Mizuki Matsuda
- Text/Shoko Matsumoto
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