光が注ぎ、風が巡る。ゼロキューブから始まる植物との暮らし。
山之口さんが家族と愛犬と共に暮らすのは、モスグリーンのゼロキューブ。生き生きと育ったドライガーデンが目を引き、吹き抜けのリビングも2階の個室も植物にあふれている。なぜ、山之口さんはここまで趣味を深めるに至ったのか。その理由を探りに伺った。
- 山之口 直樹(美容師)
- やまのくち・なおき|妻である彩夏さんとのマンション暮らしを経て、娘の直歩ちゃんの誕生をきっかけに戸建てを新築。愛犬である“おぼろ”と共にゼロキューブに暮らす。多肉植物の一種であるコーデックスをこよなく愛し、植物が並べられたベランダでゆっくりと一服するのが毎朝のルーティン。
- Instagram - @ nao925eva
モスグリーンの外壁に映える、ドライガーデンのある家。
山之口さんは筋金入りの植物好き。なかでもコーデックス、塊根植物とも呼ばれる多肉植物の一種に魅了され、住まいは植物園さながらの面持ち。そればかりか、芝生の庭には自身が設えたドライガーデン。茶褐色の庭石から子どもの背丈ほどもある植物が茎や葉を伸ばし、そのみずみずしくも無骨な姿がモスグリーンの外壁によく映える。
「モスグリーンの家をバックにドライガーデン。確かに、今となっては狙い澄ましたような組み合わせですよね。でも、僕の植物好きと外壁の色は無関係。家を建てると決めた段階では、植物に全く興味がなかったんです」
山之口さんが閑静な住宅街の一角に戸建てを構えたのは、今から4年ほど前のこと。今年、5歳の誕生日を迎えた愛娘、直歩ちゃんの誕生をきっかけに家づくりをスタートさせ、2020年に念願のマイホームを手に入れた。
「独身のころの趣味は服とスニーカー。でも、結婚したからには無駄遣いは控えないと(笑)。それが、娘が生まれてから最初の父の日でしたね。パパになった記念として、妻が小さなコーデックスの鉢をプレゼントしてくれたんです。せっかくなので育ててみると、これがめちゃくちゃ面白い。それからです、植物にハマったのは」
飾ることは二の次、植物はあくまでも“生き物”だから。
自身の趣味とは無関係に、山之口さんが一家の住まいとして選んだのはゼロキューブ。念願のマイホームを手にする前は、妻の彩夏さんと共にマンション暮らし。家族が増えるとどうしても手狭になることから、求めていたのは開放感。
「のびのびと暮らせる開放感に、規格住宅だからこそのスピード感。それにシンプルな間取りと個室を増やせる自由度の高さも、ゼロキューブを選んだ理由です。外壁をモスグリーンにしたのは、単に好みの色合いだったから。でも、結果的に大正解でしたね。植物と外壁の相性だけでなく、この家は植物を育てるのにぴったりの環境です」
住まいの間取りは2階にベランダを備えた4LDK。なかでも2階にある一室は植物専用。日の当たる窓際に設えたラックにも、ベランダにも、コーデックスの鉢がずらりと並ぶ。
「正直なところ、飾ることは二の次です。コーデックスの生長は、すごくゆっくり。それが植物用の育成ライトを当てたり、水やりの頻度を見極めたり剪定をしたり、根気よく育ててやると、その変化が目に見えてきます。最初は実生株を育てることから始まり、今では種を蒔いて、芽吹きを待って、株分けするところから楽しんでいます」
自然光と風が巡り、家族が憩う、吹き抜けのゼロキューブ。
植物を育てることが何よりも楽しく、飾ることは二の次。しかし、何株ものコーデックスが連なるように飾られたリビングは植物園さながら。どの株も生き生きと生長を続け、部屋に絶大なインパクトをもたらしている。
「まずは2階の個室で種から育て、ある程度のサイズに生長した株をリビングに移動させています。ただ、“飾っている”という意識はゼロに近いかも。天井から吊したり、階段や窓のふかしに植物を置いているのも、ここならきちんと日光が当たって、風の巡りもいいから。植物はインテリアではなく、あくまでも生き物という感覚なんです」
高窓から自然光がさんさんと降り注ぎ、心地のよい風が巡るのは、吹き抜けのある住まいの強み。そして、吹き抜けの開放感が家族の暮らしをのびやかにし、植物にあふれたリビングは一家団らんの場所。娘の直歩ちゃんも「この家が好き!」とにこやかに話し、家族の一員である愛犬のおぼろは広々とした部屋を軽快に駆け回る。
「マンション暮らしを続けていたら、今の生活はあり得ません。ここまで植物にハマれたのも、じっくりと育てられるスペースとコーデックスに優しい環境があるから。それに僕だけでなく、ここに引っ越して以来、妻にもゆとりが生まれたようです。彼女は大のお酒好き。キッチンのカウンターで、いつも満足そうに晩酌を楽しんでいます」
夢の続きをサポートする『LIFE LABELの家づくりアプリ』。
妻から贈られたコーデックスをきっかけに、念願のマイホームを舞台に新たな趣味を手にした山之口さん。しかし、彼の趣味は植物だけにあらず。何を隠そう、何株もの植物が並べられたブラックカラーのラックも、一家団らんの定位置であるリビングのテーブルもDIY。仕事が休みの日には植物の世話だけでなく、日曜大工にも精を出す。
「子どものころから工作や美術が好きだったんです。それに美容師という仕事柄、手先を使うことが得意なのかもしれません。でも、まだまだ不十分。コーデックスを育てるスペースをさらに広げるため、屋上か庭にハウスを設置するか、ベランダを拡張したいんです。工務店さんの手も借りながら、できるところは自分でも手を加えつつ」
手先の器用さを武器に家具のDIYにとどまらず、山之口さんが見据えるのはスペースのさらなる拡張。となれば、植物のための場所をどんな空間に仕上げるのか、家づくりと同様に具体的なイメージソースが必要になる。
「想像を膨らませるため、『LIFE LABELの家づくりアプリ』を参考にしています。インテリア事例をチェックするにしても“#グリーン”や“#バルコニー”といったように、タグから参考にしたい写真だけを検索できるので、すごく便利。しかも、検索する写真をゼロキューブの事例だけに絞ることもできるから、実用的でもあって」
山之口さんが活用する『LIFE LABELの家づくりアプリ』はゼロキューブを筆頭にLIFE LABELの住宅に暮らす人のライフスタイルが写真や記事としてアーカイブされているほか、家づくりに向けた細かなシミュレーションも可能。山之口さんと同様に、住まいを舞台に十人十色の趣味を楽しむ先輩たちの事例がぎゅっと詰まっている。
そして、アプリも参考にしながら植物を育てるスペースを拡張できたなら、その先にある夢は「娘と一緒にコーデックスを育てること」。マイホームを舞台に、楽しみはまだまだ続いていく。
- Photo/Takahiro Kikuchi
- Text/Kyoko Oya
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